どなべのブログ。

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淡々とゲーム遊んだり、ゲーム持論を展開する予定です。

レビュー「ファタモルガーナの館 -COLLECTED EDITION-」(Vita)

最近めっきりゲームレビューをしなくなってしまったのでここで一発。

といっても直近でプレイしたタイトルではなく、個人的に思い入れのあるソフトをご紹介します。

 

それがこちらの「ファタモルガーナの館」。

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ジャンルとしては、オーソドックスなビジュアルノベルゲームです。

元々は同人サークル「Novectacle」によって製作された同人ゲームだったのですが、現在ではPCをはじめ、3DSやVitaなどの携帯機でもリリースされました。

そのなかでも今回は、追加シナリオやオリジナルシナリオを追加した、Vita版「COLLECTED EDITION」をご紹介。

 

【あらすじ】

「あなた」は気づけば、古ぼけた屋敷にいた。
目の前には、「あなた」を旦那さまと慕う、翡翠の目をした女中がいる。
しかし「あなた」には記憶がなく、自分が何者なのか分からない。
生きているのかさえも。
そんな「あなた」に、女中は屋敷で起きた数々の悲劇を見せるという。
そこに、「あなた」の痕跡があるかもしれない……。

「あなた」は時代と場所を超えた四つの悲劇を目撃する。
これらを物語として終えてしまうのか、あるいはその先を求めるのかは……
「あなた」次第だ。

しかし、どこかの誰かはこう言うだろう。
「他人の悲劇だから耐えてこられたんだよ」

 

(公式より)

 

あらすじにある通り、主人公は館にまつわる四つの物語を知ることになります。

どれも悲劇的な話です。

ただしそれらの話は序章にすぎず、全て読み終えたところで全体の3分の1程度です。

ここからさらに物語は展開していくことになります。

 

【良かった点】

  • キモとなる魅力的な物語

ノベルゲーなのでここはもちろん大事な要素なのですが、物語は筆致、展開ともに目を見張る出来だと感じました。

細やかな時代背景と、その時代に生まれた人間の葛藤を緻密に描いています。

また、前述の4つの物語はどれも悲劇的なものと述べましたが、単なる悲劇では終わりません。

どれも一筋縄でいくものではなく、二転三転し、最後までプレイヤーを翻弄してくるような内容です。

正直、衝撃回数が多すぎて疲れるほどですw

 

なのでここでは物語の詳細はあまり語れません。

しいて言うならば、総じてプレイヤーの作り出した思い込みを反転させる展開、いわゆるミスリードが多い感じですね。

特に中盤にある最大のどんでん返しは、ぜひとも見てもらいたいです。

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最初の物語のキーパーソンである兄妹。どんな展開が待ち構えているのか。

ただ一点だけ。

公式では「西洋浪漫サスペンスホラー」と題しており、暴力描写もいくつかあります。

その手のものが苦手という方はご注意を。

 

さらに余談ですが、このゲームはバックログも注目。

特に4章からは細かく確認しておくと、いろいろ驚くことでしょう。

 

  • 世界観にマッチした美しいビジュアル

これは実際に見てもらったほうが早いのですが、ビジュアルも非常に魅力的です。

序盤に登場するキャラクター「女中」なんかは、どこか不気味ながら、かつ幻惑的な印象を持ちます。

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本作のメインキャラの一人。謎の女中。

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どの物語にも登場してくる、白い髪の娘。何者なのか。

ビジュアルを手掛けているのは、イラストレーターの靄太郎氏。

個人的にはこのイラストにとても魅了されてしまい、氏のイラストが掲載されている公式アートブックまで買ってしまいました。↓

 

  • 追加シナリオと新規シナリオ

Vita版には、追加シナリオ「Another Episode」と、Vita版だけの新規シナリオ「現代編」が収録されています。

どちらも本編とは一風違った内容ですが、世界観をより深く楽しめるコンテンツになっておりますので、こちらもぜひ楽しんでもらいたいところです。

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現代編のワンシーン。現代ってどういうこと?読めばわかります。
  • 特典要素も充実

クリア後の特典として、イラストを閲覧できるモードや音楽を再生できるモード、特定のシナリオのみを楽しむモードなど、細かい部分にも手が届く仕様となっております。

イラストが何度も拝めるのは良いですよねー。

 

【悪かった点】

  • ゲーム性が少し薄い?

本作には8つのエンディングが存在します。

「お、マルチエンドか!」と思うかもしれませんが、基本的には大筋から少し離れたバッドエンドといった感じで、多少の分岐で枝分かれしている程度です。

基本的にはストーリー進行自体はトゥルーエンドに向かうほぼ一本道で、少しだけ枝分かれしていくつかのエンディングに繋がっている、という形になります。

つまり、ゲーム性が希薄なところがあり、ほぼ読み物ゲーという印象が強いです。

もっとも、ゲーム内容自体のインパクトが強すぎてあまり気にはなりませんでしたが。

 

【総評】

同人ゲーから始まったという経緯もあり、実際のところ知名度的には高いとはいえない本作。

ですが、いざプレイを始めたら「泣いた」とかそういう単純な感情を飛び越え、心に凄まじい衝撃を与えてくれる作品でした。

シナリオやビジュアル・サウンド・演出といったものを極限まで洗練したゲームといえます。

「同人だから...」とか「絵がちょっと...」とかいう第一印象で避けるのは非常にもったいないです。

まさに「隠れた名作」の名にふさわしい一本でした。

開発のNovectacleには、こんな素晴らしい作品を作ってくれたことに感謝したいと思います。

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【宣伝】

さて、この「ファタモルガーナの館 -COLLECTED EDITION-」、PSストアにてVita版が8/31まで40%オフの3,823円で購入できます!

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このソフト、あまり出回っていないのかパッケージ価格もあまり下がっていませんので、ぜひこの機会にダウンロードしてみてはいかがでしょうか!

こりゃあ、遊ばなきゃ損だぜ!

 

以上、ダイマでした。